2017年2月27日月曜日

【Internet of MRs = IoMR  17-02-24】

IoTはInternet of Things(モノのインターネット)の意味ですが、管理人はMRが中心となって医薬品系Web情報を使いこなすという意味で、IoMRという概念を考えています。
次週発売のMonthlyミクス2017年3月号「新世代MR講座 カタルシス編」には、IoMRの一例を仮想ビジネスではありますが、具体的に提示しています。
振り返ると据え置きパソコン+ガラケーから、ノートパソコン+ガラケー、さらにはスマホやタブレットの混在と、MRのビジネス用入力端末はどんどんと進化しています。
高性能化はインターネットとの接続速度やデータ量にも影響しており、MRのディテーリングにも、現在は当たり前のごとくタブレットが使われています。
今後、MRは企業にとっての人員というよりは、リアルとWebを縦横無尽に駆け巡る情報データベースのような存在になるのでは?と思っているところです。
しかも知恵と経験を増やし続ける、賢者として。
医療現場に関わる限り、「簡単には検索できない貴重な情報」を持つMRほど、今後の業界変化においても正しく生き残るのでしょう。
IoMRの概念、管理人にとっては今年の重要テーマになりそうです。

【仕事はしんどい・・・  17-01-31】

と、すべてを言い切るのは難しいですが、どの職種に就いていても、毎日が楽勝ということはないでしょう。
管理人の場合、連日の長時間労働が当たり前の新人時代からスタートして16年間、ずっと同じ医師業を続けています。
この間、心身にかかる大小のストレスといかに向き合うべきかを、一人の医師なりの重大テーマに据えています。
それはモチベーションの維持に直結するからです。
2001年からの職歴を振り返ると、入院担当の病院勤務が大半を占めてきましたので、”院外にいても昼夜のオンタイム状態”が、だんだんと心身への重荷になっていました。
日々の仕事を俯瞰的に見なおす余裕がない中でも、ざっくり考えて、下記の6要素が複雑に絡んでいることは理解しています。
【1】身体的な疲労
【2】加齢に伴う身体活動の衰え
【3】精神的な緊張
【4】予想外のイベントに対する緊急性
【5】公私における注力のバランス
【6】とにかく良く分からないけど大変・・・、という直感
その他、余裕時間を有効に使えないとか、やる気がおきない、会社に行きたくない、あの上司の顔を見たくない、部下の不出来にイライラする、といった状況は随時、誰にでも発生するものです。
上記の6項目がランダムに脳内で駆け巡っていると「今の勤務環境が良くないのでは?」「もっと活躍できる新しい環境があるはずだ」「やっぱりキャリアアップしなければ」という道筋が見えてきて、素晴らしい見栄えの転職サイトについ登録をしてしまう。
このパターンは若かりし頃の恋愛を含めて、真剣な精神活動にはつきものなのかもしれません。
さて、MRの場合は日頃からアクティブに活動している方も多いようです。
冬場でも真っ黒に日焼けしたMRが来院するので、聞いてみると「長期連休で海外に行っていました!」と言われるのは昔からのこと。
こちらが院内に毎日、診療で閉じこもりのまま真っ白な顔色をしていると、何だか違和感が生まれるほどです。
けれども長期休暇を獲得して、南国で心身共にリフレッシュしているくらいが本来の望ましい姿なので、管理人のような医師ココロにもこだわるのも決して良くありません。
薬価への圧力が増す現在では、製薬企業ごとに今後の営業戦略を見なおしており、大幅な組織変更も起こりやすい。
結果、MR個人では予想しきれない職業上の不安や、公私の大きな荒波と向かいあう必要が出てきます。
そもそも自分のストレス耐性はどのような特徴があり、何によって心身の大幅な不調を来しやすいのか?
リフレッシュするためにはどのような気分転換や運動、精神的な満足が必要なのか?
長時間労働の削減と健康経営がキーワードとなりつつある現在では、長年にわたってMRに求められていた根性主義よりも、さらに論理的で望ましい取り組みが増えていくはず。
とはいえ、現場でのアクションプランに大きな変更が起きにくいのですが・・・。
皆さまの職場でのストレス対策は、いかがでしょうか?

【結果として減少論?  17-01-06】

管理人は昨年12月、沼田編集長と講演でご一緒したのですが、国主導で発生する医療&介護保険改革によってMR減少(場合によっては消滅)につながるという説に、複雑な想いを抱きました。
詳しくは記事をご覧ください。
おそらく、現状維持ではその通り「数多くのMRを正規雇用することが難しい」のが将来の常識になるでしょう。
肥大化した営業部門に限らず、人件費をどのように適正化するかという視点で見ると、製薬業界は"新薬以外で利益を生みにくい経営"からの脱却が急務です。
一方で、6万人以上のMRが地域レベルで獲得している信頼については、その社会的信頼度を含めて、やはり侮れないと思います。
責任ある企業の一員というMRの姿は、その他、無数の医療系ビジネスと比較すれば、圧倒的に信頼度で有利です。
今後、公的医療がどのように存続し(存続させられ)、利益を享受できる部分がどこになるのか、過去の事例を無視して考える時期ですね。

【年末のご挨拶  16-12-28】

当Facebookページをいつもご覧いただき、誠にありがとうございます。
2016年も残り数日となり、管理人から年末のご挨拶をさせて頂く時期となりました。
コンテンツを投稿する回数がめっきり少なくなりましたが、日常診療に時間を取られている影響でして、管理人の頭の中では色々と考えております。
また、Monthlyミクス連載「新世代MR講座 カタルシス編」は第53回となり、MR活動の発展版を提唱している次第です。
今年も複数の製薬企業で、興味深いMR研修をさせて頂きました。
全国の大学病院・機関病院も担当している方々が多数、参加されていました。
また、営業所単位でもミニ研修を実施してまいりました。
やはり気になるのは、MR活動が「部分的には退化しているのではないか?」という落胆です。
保険診療の内容が唖然とするほど変化している割には、製薬企業側の顧客アプローチがさほど進歩せず、とりあえずの専門部署設置でお茶を濁しているのではないでしょうか。
(これといった組織変更すらない場合もあります・・・)
率直に言えば、薬価の毎年変更が現実となり、今後のMR数は経営上、維持しようがない状況が近づいています。
来年や再来年といった、直近の話です。
その場合、既存の成功法をくり返していると「主力商品の売り上げ減少→新卒MRの採用抑制→CMR数も抑制→営業組織の縮小→顧客面談の減少→長期収載品は売却→最初に戻る」という、悪循環に突入するだけになってしまいます。
プライマリーMRにとどまらず、競合品が次々登場する専門MRにとっても、数年先が読みにくい状況。
やはり会社の枠をこえて関係者が集い、職業価値を社会に示す姿勢をもっと大きくしていく必要があります。
国が思い描く地域包括ケアシステムには、製薬企業は含まれておらず、6万人を超えるMRも登場しません。
医薬品の製造者側がいないのはおかしい!と怒る管理人が、もしかしたら少数派かもしれません。
「いつの間にか、MRさんを地域で見かけなくなったね・・・」というのが2025年の現実にならないよう、引き続き有効な対策を考える必要があります。
きたる2017年が、混沌からの飛躍を図る"逆転の1年"となるよう、微力ながら管理人も努力してまいります。
引き続き、当ページをどうぞよろしくお願い申し上げます。

【MRの活躍を広げるために  16-12-15】

今年は久しぶりに、各社営業所で勉強会講師を務める機会に恵まれました。
本社企画と営業所企画の両方を担当すると、各MRが直面している課題が刻々と変化している事実に気がつきます。
参加MRや所長からの率直な感想や意見を頂戴し、「ミクス連載ではこの課題も取り上げよう」という密かなモチベーションに繋がってきました。
ところが最近、薬価関連のニュースが賑やかになっているように、刻々ではなく、いきなり予想以上の事態悪化が起こりそうな状況です。
厚生労働大臣が主導して薬価抑制、しかも全方位的に取り組むかのような厳しい姿勢は、ある意味で護送船団方式がまだ存続してきた製薬業界を大きく揺さぶるわけです。
国民生活にとって必須の医薬品分野であっても、治療の機会平等を保ちつつ、財務面でギュッと引き締めていく。
当面の対策として「有効でない固定費をさらに削ろう」という製薬業界トレンドが、ますます加速しそうです。
こういった状況においては、数年前の成功例ですら来年以降に当てはめられるのか、各MRにとって複雑な疑問を抱くことでしょう。
もしかしたら期待の自社新製品に大きな影響が起こり、画期的でも上市後に毎年どころか数ヶ月で薬価引き下げをされて・・・、という苦境。
利益の出ない長期収載品は投資ファンドに売却しよう、余剰のプライマリーMRはGE新会社を作って移していこう、という経営の中で、MRのビジネスはどのような評価となるのでしょうか?
そして営業所のように明らかな維持固定費について、いくらまでなら保持すべきかも、各MRにとって切実な問題です。
所内がますます簡素になってきた、製品資材がみるみる減ってきた、机やPCも少なくなってきた、という右肩下がりの環境で、製品勉強に集中できるものでしょうか?
管理人にとっても、研修講師としてのビジネス価値がさらに厳しく問われます。
自称:良医であっても、支払うに値する:良い医薬コンサルタントとは限らないわけで、しかも数年前の成功事例は管理人でもあてにならないのです。
そこで、最近のMonthlyミクス連載では、MRが介護・服薬領域に進出すべき、と提言しています。
保険外の介護サービスが拡大するなど、医療以上に変化が激しい分野ではありますが、医薬品情報を求めている顧客を探し出し、接点を増やしていくことが必須なのです。
管理人も今後の講演・研修において、MRが保険診療以外に関わるための方策を一緒に考え出すプログラムに取り組む予定です。
医学教育をベースにしつつ、俳優との表現力向上プログラムや、マーケティング向けの提言など、取り組むべき課題は山積みです。
当然、既存のレギュレーションについても本当に顧客満足をもたらす規制なのか、意見を頂きながら検討する必要があります。
2017年1月以降の研修プログラムについては今後組み立てる予定ですので、製薬企業でもしご興味がある方は、下記ホームページから、あるいは当ページ宛メッセージでお問い合わせ頂ければと存じます。

【気になる公募  16-11-22】

近澤洋平事務局長と管理人は、毎年の「メディカルカレッジ」セミナーで、製薬業界志望の就活生向けに講演をご一緒する仲です。
やはり、MRの職業理念をあらためて提唱する、という意味での人材公募でしょうか。
ご参考までに、2008年当時の管理人による連載から、抜粋をご紹介しておきます。
「(最も困難な課題として)MRが診療所や病院で起きていることを“実際に目撃していない”または“現場にいない”点を挙げます。
あくまでも医師からの伝聞に情報源を頼っているので、正確かつ客観的には医療現場の潮流を把握できていません。
医師以外にも看護師は7対1看護導入による転職者の増加、薬剤師は薬学部が6年制に変更されたことによる将来的な新卒者減少など、この数年で医療業界には大きな変化が起き始めています。
これらの医療制度変更は処方箋様式や薬価改定の方法にも及んでおり、今年度からの後期高齢者医療制度および特定健診・特定保健指導の開始など、厳しい社会保障費抑制政策と合わせて、MRの未来にも甚大な影響を与えます。
 問題は、それらに先取りして気づき、どの医療関係者でも納得しうるような明快な現状理解が、MRも出来ているかでしょう。
 MRは診療に直接従事する立場ではありません。そのため、立派なビジネス理論を身に着けて難解な医薬品知識をモノにしていても、“では、医療現場って何?”という根本的なことが実はとても答えにくい。
でも、これは本来おかしな事態です。MRが扱う自社製品は患者の体に直接使用されているのであり、患者は医療の中心に位置します。扱う製品を日々使用してくれている患者を、外堀を隔てて遠く眺め、風向きや日当たりや歓声で内部の様子をうかがっているような不思議な状態なのです。医療の真ん中を、目撃して知ることが難しい。医師が医療の中心に関わり、生きた情報を毎日のように得ているのとは様相がかなり異なります。
 そして情勢以上に、医療現場については医学部生よりも分かっていません。“患者のために”という標語を全社で掲げていても、物理的距離が患者と接近しているわけでもない。医療に貢献したいというMRの気持ちが前のめりにあっても、実感と経験が伴わない以上、それは社員を鼓舞するためだけの心地良いフレーズです。
 では、実際の患者が見えなければ、MRはどこに判断基準を置けばよいのでしょうか?「そうか、やはり具体的な数字だよ」となる。売上高、純利益、特許期間、シェア変化、コール数、社内での成績など、仕事のあらゆることが数字で表現されて、皆さんの会社を動かしています。数字というのは裏切ることのない存在、いわばビジネスにおける真理だとも思えてしまう。製品別で社内上位25%に入りたい、インセンティブ旅行を得たいなどもありますね。
 しかし医療はあくまでも人間という有機的で数字化できない存在を対象としています。数値だけでは、複雑な真実の一部分しか表せない。
<医療とは人生の葛藤である>
 私がこれまで各社の営業所に出入りしてきて、もっとも違和感を覚えるのは社内の雰囲気に“医療っぽさ”をほとんど感じないことです。
 おかしな言い方かもしれませんが、そこに患者の“人生”や“喜怒哀楽”を想像させるきっかけが存在しない。壁には見事にデザインされた講演会ポスターや製品概要、入口には山積みになった各製品パンフレット。応接室や会議室もきちんと整頓されており、綺麗すぎて無機質にすら感じる。
 「オフィスなんだから当たり前でしょう」というのも理解できます。けれども、担当施設から帰ってきて一番ホッとするのが自分の机についた瞬間だったら、それは何故なのでしょう?上司の鋭い視線が気になるとしても、医師に睨まれれないから?
 医療現場とオフィスで最も異なるのは、そこに“患者の人生があるかどうか”です。いつも病室に出入りしていれば、ベッドには患者という人間がおり、多くの病気への苦悩や困難を抱え、それを支える家族らの葛藤もひしひしと感じます。あくまでも医療現場は病気と闘う“戦場”であり、無事に打ち勝って日常生活へ戻る人から、無念にも生きて帰れなかった人までが混在していて、毎日がピリピリとした混沌と変化に溢れています。
 医薬品や医療機器を用いて治療をするというのは、優秀な武器を持って病気に立ち向かう、そして難局にぶつかっても希望だけは捨てたくないという実直な試みの連続です。自らの頭脳と技術で疾患と向き合い、患者という人間が病気から少しでも解放されて欲しい。日本では、多くの真面目な医師がそういう職業的使命感を捨てずに努力している。
 もちろん、MRも同じ“医療に貢献したい”という熱意を持ってこの仕事を続けているのでしょう。会社組織の一員としてだけでなく、専門的なスキルを身につけた医療者として活躍したいという欲求は、驚くほど高い。
 ですから病室や診察室と違って、患者のいない綺麗なオフィスの中では実感できない医療現場の本質を学ぶ機会を増やすことがさらに必要でしょう。
MR認定試験には、学術・製品知識だけでない本格的な“医療現場体験”も含めるべきです。制度的に難しいというのは製薬業界なりの言い訳でしかなく、本当の医療者を育てるのであれば医学部生と同じく、毎日を現場で過ごさせ患者と向き合わさせる体験が必須です。何となく遠巻きにしていては年単位で努力しても本質は理解できない。変えていくのは製薬業界として、今からでも決して遅くはありません。」

【管理人も講演予定です  16-11-07】

12月2日(金)19時〜開催の「第9回 ぼうふらの会」でミニ講演を担当いたします。
ヘルスケアビジネス全体を俯瞰し、MRの活躍範囲を介護分野まで広げていく可能性についても取りあげます。
なお、Monthlyミクスの沼田編集長は「製薬企業からMRがいなくなる日」をテーマにされており、何かと気になりますね・・・。